死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?113より
296 :本当にあった怖い名無し:2005/10/26(水) 17:27:00 ID:BOb6pRZW0
高校の頃の友人には霊が見える父親がいた。
その父親(仮にR氏とする)は、ユネスコホテルの職員をしていた。
年中、全国にあるホテルを飛び回っているらしい。
R氏は毎年夏になると、○○県にあるホテルを訪れることになっていた。
そのホテルは4階建ての本館と別館があり、その間は渡り廊下でつながっていた。
7年程前にそのホテルに訪れた時、渡り廊下の4階から、下にいるR氏を女の子が見ていた。
小学校低学年ぐらいで、どこにでもいそうな普通の女の子。
普通と違う所は、彼女は既に死んでいるという事。
R氏にはそれがすぐに解った。
「可哀そうにな・・・成仏するんだよ・・・」
心の中で手を合わせ、ホテルの職員事務所に歩いていった。
297 :296:2005/10/26(水) 17:27:47 ID:BOb6pRZW0
仕事を片付け、常駐の職員と雑談をしていた。
先程の女の子の事を話そうとしたが、見えない人にわざわざ伝えることも無いかと思い直し、
そのままホテルを後にする事に。
帰りがけにもう一度渡り廊下を見てみると、まだ4階からこちらを見下ろしていた。
次の年も去年と同じように、4階の渡り廊下から女の子はR氏を見ていた。
その次の年も、そのまた次の年も・・・。
女の子を毎年見かけるようになって5年ほど経った夏、今年も同じ所にいるのだろうと、R氏は渡り廊下を見上げた。
女の子は今年もいた。
3階の渡り廊下からR氏を見下ろしている・・・3階!?
R氏は不思議には思ったが、そんなこともあるのだろうと勝手に納得し、
例年どおり仕事をこなしてホテルから移動した。
298 :296:2005/10/26(水) 17:28:32 ID:BOb6pRZW0
「で、次の年そのホテルに行ったら、2階からおとうさんを見てるんだ。それが去年の話。
今年は目の前にいるのかな?」
と、この話を娘(オレの友人)に聞かせて、R氏はそのホテルに出かけていった。
娘は、父親がこのまま帰ってこないような気がしてならなかった。
「ただいま」
父親が帰ってきた。とりあえず無事のようだ。
娘はホッと胸を撫で下ろす。
「おかえりー。どーだった?」
小走りで玄関まで父親を迎えに出た。しかし、父親の様子がおかしい。
どことなくバツが悪そうに娘に話しかける。
「・・・・・・・ついてきた・・・」
父親は声を震わせながら、自分の脇の空中を指差しそう言った。
その日の内に母親と娘は、R氏を一人置いて家を出た。
その後まもなく離婚。
R氏は今でも一人でその家に住んでいる…いや、二人でか。
304 :296:2005/10/26(水) 17:46:29 ID:BOb6pRZW0
離婚前にこの父親に会ったことあるんだけど、こんな事(幽霊話)ばっかり言ってるのよ。
時々聞かせてもらうオレは楽しんでいたけど、しょっちゅう聞かされる家族としては耐えられなかったのかも。
このR氏の話が本当かどうかは知らないけど、この出来事は事実。
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