死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?59より
813 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/11/28 00:43
私がまだ小学校の頃の話。
その頃団地に住んでたが、うちの真下の階に同級生の子(仮にA)が引っ越してきた。
特には仲良くなかったけれど、家が一階違いだし同じ学校なので、それなりに仲良くなってきた。
ある日、Aが「うちには神様がいる」と言いだした。
私はあまり気にも留めずにいたが、その日の夕食の時に、何気なくその事を両親に話して聞かせた。
すると母は、Aの家がいかがわしい宗教団体に入っていることを教えてくれた。
Aの母親は殆ど家から出ず、その宗教団体の会合の時だけ外出する、といった感じだったらしく、
時刻を問わず階下から変なお祈りが聞こえて、気味が悪いと言った。
数日後の夕方、学校から帰ってくると家には誰もいなかったので、一人で漫画を読んでいた。
すると階下から、物凄い勢いでお祈りが聞こえてきた。
その日はいつもより酷く、お祈りというか、うめき声のように聞こえた。
一向にやむ気配がなく、段々酷くなってくるので、心配になってAの家に行ってみた。
その日までAの家の中には入ったことがなかったので、何となく気が引けながら呼び鈴を押した。
すぐにAが扉から出てきた。
扉が開くと、声にならないうめき声が充満していた。
Aは私を見るなり必死な顔をして、「神様が暴れ出した!たすけて!」と言った。
部屋の中はまだ夕方の早い時間なのに、カーテンを締め切っているせいで薄暗かった。
Aに案内されるままに一番奥の座敷にいった。
そこには豪華な祭壇があり、Aの母親が必死に何者かをなだめていた。
それが神様だった。うめき声の主はその神様だった。
神様は祭壇に祭り上げられていた。
手足を椅子に縛り付けてあり、髪は綺麗に剃り落とされていた。
酷く衰弱しており、うめき声もかすれていたが、かすかに聞き取ることができた。
「カ…ミ…サ…マ…」
そう言っていた。
814 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/11/28 00:44
後日談。
Aの両親は娘が生まれた時、教祖に「この子は神様の生まれ変わりだ」と言われたらしい。
それ以来、彼らは娘を神様だと思い込み、祭壇に祭っていた。
保護されるまで5年近くも手足を椅子に括りつけられたままだった。
そのせいか手足は大きく捩れていた。
娘が生まれてから家庭内では殆ど会話はなかった。
彼らは毎日“神様”にお供え物として少量の食物を食べさせていた。
娘は喋る能力はなかったが、毎日聞かされていたのだろう、『カミサマ』という言葉だけは覚えていた。
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