死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?3より
770 :謎:2001/02/26(月) 02:15
怖くないけど、不思議な小ネタ。若しくは俺が病気なだけ。
俺は今、仕事の都合で台湾に住んでる。
宿代もかからず日本からも近いから、たまに友達が台湾に遊びに来る。
そういう時の話。
今年の2月の初めの週に、渡部(仮名)が遊びに来た。(と俺は思っている。まぁ読んでみて)
その前の週からメールで連絡を取り合い、日本を出る前日に確認で電話もした。
奴は金曜日の午後7時に、台北に着くフライトで来た。
退社後迎えに行き、その日は食事してクラブで飲んで、まあ所謂、海外赴任者の週末の典型を一緒に過ごしたわけだ。
奴は初めての海外ということもあり、大人のくせにハシャいじゃってすごく楽しかった。
奴は高校からの付き合いでたった一人の親友だから、久々に会えてホントに楽しかった。
初日は時間の関係で夜の遊びしかしなかったので、二日目は市内の観光をした。
俺はこっちに彼女がいて、その日は3人で観光した。
一日中、台北やその近郊を周った。
不思議な話が起こるのは3日目。奴が日本に帰る日曜日に起こった。
俺と彼女は奴を飛行場まで送った。
チェック・インも済まし、飛行場のレストランで3人で話してた時だった。
フト俺は、渡部の手の甲にTatooがあるのに気付いた。
俺は去年の7月から台湾に赴任になったのだが、その前は奴にそんなTatooはなかった。
奴は今でも新宿新都心の某ホテルのレストランで働いているので、そんなところにTatooをいれるとは考えられない。
771 :謎:2001/02/26(月) 02:15
ところで、俺は学生の頃に、4年くらい前だが、アジアの旅行にハマってて、
その頃にインドで知り合った友達で、全身にTatooいれてる奴がいた。
藤木(仮名)っていうんだけど、そいつは世界を何周もしてるような奴で、話題も多く楽しい奴だから、
日本に帰ってきたりすると飲んでた。
俺は渡部の手の甲のTatooに見覚えがあった。藤木のTatooと同じだった。
酒飲む時に相手の手の動きをよく見る癖があるから、憶えていた。
で、顔をあげて渡部も顔を見たら、何故か藤木が目の前に座ってるんだよね。
全く状況を理解できなかった。ホンの何秒か前までは渡部が座ってた。
俺はその場で、そこに座ってる藤木に訊いたよ。
「藤木、何でお前ここにいるんだ?」
彼女にも「あれ?渡部は?」って。
藤木も彼女も一瞬アレッって感じで俺も見て、何言ってんの?って雰囲気。
彼女は間違いなく土曜日も藤木と遊んだと言い張るし、藤木はまともに取り合ってくれない。
俺は気が狂いそうだった。
金曜日から俺は渡部と遊んでたんだ。
金曜日の夜にクラブで酒飲む時だって、土曜日に観光してる時だって、俺は渡部と話してた。
彼女に、渡部と二人で遊んでた高校時代の話をしたのも憶えてるし。
俺はとりあえず納得し、藤木を送った。
その後、彼女に何度か訊いたが、彼女が知ってる限り(土曜日と日曜日)、藤木と俺にしか会ってないと言う。
その後も気になり、初日に行ったクラブに顔を出し、そこで働いてるお姉ちゃん達にも訊いたが、
返ってくる答えは藤木だったと。
皆、手の甲のTatooを皆覚えていた。
それでも納得いかなかったから、土曜日に観光したときに撮った写真を、仕事が忙しいので彼女に現像を頼んだ。
そして、現像された写真を見ると、写っていたのは渡部だった。
物理的な証拠で考えると、やはり俺が遊んでたのは渡部なのだ。
ただ、周りの話だと全て藤木。
もっと不思議なのは、渡部から写真が送られてきたこと。
渡部とは今でもメールで台北での話をしている。
更に、藤木が去年の暮れから、インドに滞在していることを絵葉書で知ったこと。
因みに藤木は、今回の俺の経験を全く知らない。
俺は今でも何が何だかわからない。
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