死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?124より
367 :トンネル:2006/03/23(木) 05:55:12 ID:9CqpncSl0
昔の話だが聞いてくれ。
飲み仲間達と心霊スポットへ行こうと言う話になり、
男2人女2人のベタな編成で、ベタな地元の怪トンネルに行く事になった。
トンネルにまつわる噂もよく聞くもので、クラクションを鳴らすと霊が出る。手形がべったり車につけられる。
そんな都市伝説的なものだったので、たいして期待もせず、
ワイワイと騒ぎながら、Aの車でトンネルへ向かった・・・
一番はりきっていたのはAで、昔からの親友でもある。
手形がついたらすぐ判るようにと、洗車までしてきたオカルト好きだ。
B子とC美は飲み友達で、とくに霊感もなく、ノリで参加したようだった。
俺は友達とはいえ、女の子とはしゃぎながらのドライブに満足していた。
軽くビールを飲みながら田舎の山道を走り、30分ほどで問題のトンネルに到着。
さすがに雰囲気は満点で、Aがトンネルに入る前に、自慢の怖い話をして盛り上げる。
クラクションをピーピー鳴らして気合いを入れると、徐行しつつトンネルへ進入していった。
中は明かりがついてるにもかかわらず、妙に薄暗い。
全員口数が少なくなってきたところで、
Aが「よし!ここら辺でクラクションいくか?」と嬉しそうに言う。
女の子達は「怖いね~」と言いつつ嬉しそうだ。ドキドキしながらAを煽る。
368 :トンネル②:2006/03/23(木) 05:56:53 ID:9CqpncSl0
Aは「いくぞ~!」と言うと同時に、クラクションを鳴らした。
すると「プヒ~ン」と、ありえない程なさけない音がトンネル内を響いた。
全員大爆笑で、「何この音??ww」「面白すぎww」と、雰囲気ぶち壊しで大笑い。
ハマッタ俺達は、クラクションを連打し337拍子をしてみたりと大爆笑。
「プップヒップヒヒーン」と、鳴らせば鳴らす程なさけない音が響く。
しかし、異変はこんな大爆笑の中、突然起こった。
突然全員が笑うのやめシーンとなった。
あれ?と思い後部座席の女の子達を見てみると、口をぱくぱくとさせて笑っている。というより、顔が笑っている。
俺の耳がおかしいと気がつくのに、時間はかからなかった。
まったくの無音で喋っているつもりだが、自分の声すら聞こえない絶対無音。
AやB子C美に大声で助けを求めたところ、
全員同じ現象が起きたらしく、口をぱくぱくさせながら、ジェスチャーで耳が聞こえないと訴えてきた。
Aがガクガクと振るえながら、大急ぎで車を走らせる。
俺は絶対無音の中恐ろしくて、後ろも振り返れなかった・・・
何か見てしまいそうで怖かったからだ。
トンネルを抜けても無音は変わらず、あ゛ーあ゛ーと騒ぐも何も聞こえない。
369 :トンネル③:2006/03/23(木) 05:57:55 ID:9CqpncSl0
10分程走り山道を抜けたあたりで、「治った?」とB子の声が聞こえ、異常な現象が終わったと確認できた。
B子とC美は、後部座席で怖かったとワンワン泣きじゃくり、
情けない事に俺も、安心したのかボロボロと涙を流していた。
Aはトンネルから出る時点で泣いていたので、全員で泣きながらのドライブとなった。
やっとコンビニを発見し、ホットコーヒーを買い落ち着いたところで、
全員でさっき起きたことについて口々に語りあった。
俺とB子、C美が興奮しながら、何も聞こえなくなった事を熱く語っていると、
Aが「俺、お前等おかしくなってすげー怖かった」と、また泣き出した。
実は、何故かAだけは何事もなく聞こえていたらしく、
笑っていた俺達が、突然大声で「あ゛ーあ゛ー」「何コレ?何も聞こえない」「助けて!」などと言い出し、
全員狂ったんじゃないかと思い怖かったんだと、涙ながらに打ち明けた。
その後、とくに何事もなく日々を過ごしているが、
今でもトンネルを通ると思い出し、洒落にならないほど怖いといっている。
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