死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?234より
379 :本当にあった怖い名無し:2010/01/01(金) 15:57:14 ID:Y/MLGaSUO
もうかれこれ10年前の話。まだ自分は9歳だった。
諸事情で祖母と二人暮らしをしていたが、小学生半ば、母親とも一緒に暮らすことになった。
祖母とは小さな漁師町に住んでいたけれど、転校するのは嫌だったが、母親が住んでいる町に引っ越す事にした。
母親は団地に住んでいたので三人で暮らすには手狭、ということで一軒家を借りることになった。
少しして、町の不動産さんに紹介され、家族三人で内見に行った。
小学校からも遠くない、道路にも面しているし小さいながらも物置がある。駐車場もあった。築20年位に感じた。
まだその家には人が住んでいて、契約が決まり次第退去、引っ越しの手筈だった。
380 :本当にあった怖い名無し:2010/01/01(金) 15:58:37 ID:Y/MLGaSUO
玄関に入ると、不気味な仏像が100体以上並べられていた。
「どうぞ自由に見てくださいね…」
中から出てきたおばさんの目は、明らかにおかしく淀んでいた。
仏像からして自分は怯えてしまい、内見どころではなかった。
早くこの家から出なきゃいけない。何故かそう感じていました。
母は2階を見ると言い、自分もついて行きましたが、後悔をしました。
2階は不思議な作りで、大きな部屋についたてでかろうじて仕切って、部屋らしき物を形造っていました。
そして何より、窓が沢山あり南向きなのに寒い。そして暗い。
黒いもやが部屋中に綿ぼこりの様にいて、母にもやは何なのか聞こうとした瞬間、
「家からでるまで喋ってはいけない。悪い物だから。お前について来たがってる」
381 :本当にあった怖い名無し:2010/01/01(金) 15:59:45 ID:Y/MLGaSUO
そう小声で言われ、自分はもうパニックでした。
黒いもやは、ゆらゆらふわふわ浮いたりし、何となく私達に近づいている気がしました。
それに気づいたのか、母は陽気に喋りまくる不動産屋にもう内見は辞めて帰る旨を伝え、一階に向かいました。
玄関で靴を履きながら、ちらりと居間を見ると、夥しい数の仏像がところせましと居て…もう駄目だと思いました。
玄関を出て、不動産屋さんはしきりに母に契約を迫っていました。しかし母は断り続けていました。
ちなみに、ついて来た祖母は、私達の車の中から出ては来ませんでした。
そして母は不動産屋さんに行ったのです。
「あんた知らないって思ってるでしょ?
ここで首つった爺さん二人もいるじゃない。なんて物件紹介してくれてんのよ」
全く意味が分からない私は、「何が?!何が?!」と母に詰め寄ると、母は駐車場を指さし、
「ここで吊ってる。元はここ物置でしょ?自殺があったから壊してとなりに物置を建てた。そういうこと。
契約はなかったことにして。こんな家にいたら、住んでる人みたいにおかしくなっちゃうわ」
382 :本当にあった怖い名無し:2010/01/01(金) 16:02:03 ID:Y/MLGaSUO
そう吐き捨てる様に言い、母に手を引かれ車に乗り、不動産屋さんを尻目に車を走らせました。
祖母は、
「なんて家だろうね…土地がよくない。
首吊り自殺した爺さん、ぶら下がってあんたたち見下ろしてて、不気味ったらあらしゃないわよ」
その言葉に母も返しました。
「爺さん二人だけじゃないよ。家の中でも、少なく見積もっても二人は死んでるよ。
2階なんて最悪。***(難しい言葉で聞き取れませんでした)がいっぱいいるのよ?
不動産屋なんて普通にしてるの。見えないって得だね。
この子は引き寄せ易いから、家帰ったらあれしなきゃね」
383 :本当にあった怖い名無し:2010/01/01(金) 16:03:01 ID:Y/MLGaSUO
そんな会話をしながら母の団地に着き、すぐさま私は日本酒が入ったお風呂に入るように命ぜられました。
あれとはお清めだったようでした。
その後、祖母により何かお祓いのようなものをされた記憶があります。
私の家系は視えるようです。払い方なども一通り習いました。
その一件後、知り合いのつてで一軒家を借り、無事引っ越しせました。
その家にも何体かいたのですが、
母は「歩き回るばあさんと子供だけだから可愛いもんだよ」と言っていました。
その家の話はまた今度しようかなと思います。
ちなみに、その爺さんが首吊ってる家は、本当に爺さんが首を吊ってました。
新しく引っ越した家のお隣りさんから詳しく聞きましたから…
有名な家を紹介されたみたいです。
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