怖い村

ファイルには、『要伝達事項付物件』みたいなことが書いてあって、 いろんな物件の内部の写真とか、間取りとかが載ってる、見かけは普通の物件ファイル。

でも変わってるのは、そいつがどんな真夏でも、絶対に長袖を着つづけていた事だった。 寒がりって訳ではなかった。夏休み前とか、長袖シャツに半ズボンで学校に来てたし。 あと、プールの授業にも絶対出なかった。

昔住んでいた市営団地で不思議な事が多くありました。 引っ越した時、玄関左上に木で出来たケースに入ってるお札があったのですが、なんとなく嫌で外してもらったんです。

うちの家では神様を祭ってあるんだが、（別に神社とかではない） そこはちょっとした神棚じゃなくて、８畳の部屋をでかでかと占領する祭壇？なんだ。

私が変な顔をしていると、大声で何度も同じ事を叫びながら、谷に向かって走り出しました。 仲間がリーダーを取り押さえると、笑いながらおしっこを漏らしていました。

だからその女子に「あれ汚いから剥がそうと思ってさ」と話したら、顔色変えて「ダメ」と訴えかけてくる。 「なんで」と聞いたら、今度は教えてくれた。

「あーーーーー、あああっ、あああ」 苦しげというのでもなく、気の抜けた声を上げ続けているのは、隣で眠っているＩだ。 俺は驚いて、Ｉを揺さぶり起こそうとした。

最初にそれが聞こえたとき、一瞬、んん？と思った。 俺の勘違い？ではないっぽい。また聞こえた。 外の廊下がギシギシ鳴ってる。どうもこちらに向かって歩いている。

東京駅の近くに八○洲ブックセンターってありますよね。 入り口に金箔二宮金次郎がある本屋。 あそこでバイトしてるんですけど、いくつかやばい体験をしています。

ぼんやり暗闇を眺めていると、明かりが近づいてきました。 何だ・・・？ 目をこらすと、蝋燭。蝋燭を持った老婆。