怖い村

基礎研究棟は明治期に建築された、キャンパスの中でも最も古い部類に属しています。当時の建築様式を踏襲し、古風な噴水跡のある中庭を囲んで、上から見ると『口』の字になっている五階建ての建築物。

「なんか障害物でもあったんかな？」と少しスピードを落とし、前のトラックが何かを避けた場所に近付いて行った。どうやら人が歩いてるらしい。しかもその車道の真ん中を。「うわ、邪魔だなあ」といっても轢いてしまったら大変なので、さらにスピードを下げてその人に近付く。

待望の娘が死んでしまい、婆さんは大層落ち込んでいた。見兼ねた爺さんが婆さんにフランス人形を買い与えると、婆さんはそのフランス人形に叔母と同じ名前の『千寿江』と名付けて可愛がった。毎日撫で、傍に置き、綺麗にしてやり、共に寝たそうだ。

ここの住人に聞きたい。呪いって信じる？俺は心霊現象とかの類は、まったく気にとめる人間じゃない。だから、呪いなんか端から信じていない。呪いが存在するなら、俺自身この世にはもう居ないはずだから。

現在午前二時、こんな時間に誰だろうと思って見たんだけど、けっこう距離があるので何者かはわからない、しかも一人。それがある程度まで近づくと、いきなり｢逃げよ！早く逃げよ！｣と言い出した。

俺は祖父に『これ』についてたずねてみると、「これはぁな、不吉の象徴なんじゃ」不吉？なんでそんなもんまつっとんの？と俺は再度尋ねてみる。「辰眼童（シマナオ）さまといっての。わしら愚かな島民が産み出したのじゃ・・・」

俺の住む集落には、『武君様（たけぎみさま）』と言う神様（？）が祀られている。なんでも、この集落を野武士などから守り命を落とした青年が、神と成り、今もこの集落を守ってるらしい。

夫も妻も、無愛想で心持顔色が悪い。他に客はいなかった。しかしここのトンカツ、食ってみるとものすごく旨い。あっという間平らげ、青年は満足した。

、音信不通になって一ヶ月くらいして、いつものようにネットに繋いだら、Ｑにメッセージが一言だけ『ありがとう』って入ってたの。それでもこっちからは全然連絡取れなくて、「こりゃいくらなんでも変だ」って思ったんで

Kだけが俺の意見に賛成らしく、真っ青な顔をしてブツブツつぶやいてます。「罠や、罠や、これなんかの罠や。俺達連れて行かれてるんや」Kの真っ青な顔とブツブツ繰り返す言葉に、今度はKのことまで怖くなってきてしまいました。